猫語の教科書

猫のしぐさや鳴き声の意味を解説した普通のハウツー本かと思って買ったら、違いました。

まだほんの子猫のとき、母を亡くすという不幸にあって、私は生後六週間で、この世にたったひとり放り出されてしまいました。

という本編の書き出しからわかるように、なんとこれは、とある猫が「人間と共生する方法」について説いた猫向けの教育書だったのです。

人間の男をおとし、家ごと乗っ取る方法からはじまって、うまく人間を操縦する方法が全編実に丁寧に、そして冷静に綴られていて、いちいち「あの行動はそういう魂胆だったのか!」と感心してしまいます。(「声を出さないニャーオ」の使い方、とか。。)まあ、「著者」曰く「猫に征服され、所有物を奪われことに喜びを感じる変わった生き物」であるところの私たち人間は、ただただその手口に翻弄されるしかないのですね。

グッときたのは、「人間との愛情」について書かれた章。人間を徹底的に見下している著者ですが、そこには確かに愛が存在する、と述べてくれています。この辺ポール・ギャリコ氏の壮絶な妄想力を感じつつ、やはり嬉しく思い、ますます猫たちが幸せに暮らせる世の中になるよう祈らずにはいられません。

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