- 2008年12月 3日 01:43
- 猫本の書評
作家・芸術家で「路上観察学」の第一人者でもある赤瀬川 原平氏による、ナマ猫(街の野良猫)と置き猫(猫の置物)で構成されたフォトエッセイ集。
野良猫はお世辞にも綺麗とはいえない。世界各地のお土産屋で買ってきたらしい「置き猫」たちも、特段可愛いわけではない。しかしそれらの写真に確かに強烈な「猫らしさ」のエッセンスが感じられるのは、さすが長年「観察」者をやってきたキャリアというものでしょうか。壁のひび割れを落雷に見立てて、手前に置いた招き猫が「魔術で霹靂を呼んだ」としてみたり、紐に繋がれた猫ばかり並べてみたりと、目の付け所も面白いです。本人もエッセイで言っているけど、男性ならでは一歩引いた視点での猫の描写が面白いのでしょう。
容量も文体もすこぶる軽いので、ちょっと気分転換したいときにパラパラ見るのには最適だと思います。
しかし、久しぶりに読んでみたら、なんだか原点に帰ったような気持ちになりました。ああ、こういうのがやりたくて私も猫の置物を集め始めたんだった、そして、こんな猫ブログをやりたいとずっと思い続けていたんだ。
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