Postcard Cats

しばらく前に注文したものの品切れだった本が
昨日突然届きました。
Postcard Cats [Illustrated] (ハードカバー)
0747580952
主に「人と暮らす猫」達の姿をおさめた、
アンティークなポストカードの写真集(洋書)。
美女と一緒に写っているもの(今で言うグラビアみたいなかんじ?)、
家族の一員としてすまし顔で撮られているもの、
整列した軍隊の記念写真の中になぜか抱っこされているもの、
犬と仲良く写っているもの・・・
いろいろなバリエーションがありますが、
とにかく一緒に写っている人間が可愛さやうれしさをこらえきれない
表情なのはいずれも、そして今も昔も変わらないものですね。
白黒写真を丁寧に色付けされている作品も多く、
猫好き人間の愛情が伝わってくる仕上がりになっています。

最新のBRUTUS・猫特集が永久保存版すぎる

3月15日号のBRUTUSは猫特集!表紙はおなじみのまこです。まこブログにもちょこっと写真が載っていますが、にゃんまげをおもてなしする(?)まこが、またいい味出してます。

そのほかの内容は、各界の猫好きインタビュー、猫本分析、さまざまな職業の猫飼い男子特集などなど。
中綴じの猫キャラ図鑑も、ドラえもんやキティちゃん、タマなどの大御所から、ねこび~んなどのネットキャラまで揃えた盛りだくさんの内容でした。
読み記事も、単に可愛い!というだけでなく、猫のさまざまな表情や人との共生という視点もちょっとあり・・・猫好きのツボを確実に抑えた紙面に、まんまとやられてしまいましたよ。

しかし、個人的には猫飼いのかわいい女子特集も見てみたかったなあ。それがなかったのは、やっぱり最近の猫ブームが女性の支持に大いに支えられているってことなのかしら?

こねこのたれめ

仔猫だけを集めた関由香氏の最新猫写真集が出ました。(関氏はSHARPのCM「ネコです」シリーズでモデルをつとめるミーヤの写真集を撮った若手女性カメラマンです。)

生後1~2ヶ月くらいの、まだ耳も丸く歯も生え揃っていない仔猫たちの写真が全編を飾っているのですが、こうしてみると猫の赤ん坊も人間と同じで、実に不完全な状態で生まれてくるんですね。おぼつかない足元や、無防備すぎる寝姿は放っておけない魅力に満ちています。
親猫が仔猫をぎゅっと抱きしめている愛情深い写真も素晴らしく、それだけリラックスした親子の姿を撮れる撮影者の「キャトグラファー」としての腕を感じさせます。

過度に読者に媚びたコピーがなく、ほとばしる猫愛をぐっと押し殺して最低限のコメントで淡々と進めているのも良い感じ。欲を言えばもう少しボリュームがあればという気もするけれど、価格からしてこのくらいが手ごろなのかもしれません。

猫にそれほど興味のない人でもきわめて陥落率が高い(私の周辺調べ)写真集でした。

田舎で猫と暮らす漫画「カボチャの冒険」

街から山へ移り住んだ漫画家・五十嵐大介氏が、飼い猫「カボチャ」と暮らす春夏秋冬の物語。やさしい絵柄で、ぜひ全編カラーで読んでみたいと思うようないきいきとした山の様子が描かれています。畑を耕し、雪を掻き分け、猫と暮らす。大変でしょうが、街では味わえないような、思いもよらないような醍醐味がいろいろありそうです。こんな時代だからこそ、一次産業万歳!ビバ自営業!という気分になってきますね。。

猫のエピソードとしては、街育ちにも関わらずあっという間に半野生化し、ねずみや鳥を思う存分獲りまくり、ばりばりと食べてしまうカボチャの逞しい姿が必見です。山の猫、農家の猫、ナマで見てみたい!

キャテゴーリー

静かに狂気的な絵柄と独特なことば遊びで、読むものをシュールな世界に引きずり込むエドワード ゴーリー。キャッテゴーリー(キャテゴーリー)は、そんな著者による、猫の絵本です。テキストは一切なく、たんたんと描かれるのは「猫」と「数字」のみ。何気なく漢字の「五」なんかも描かれていて、小ネタが効いてます。

正直ゴーリーといえば、AからZまでのイニシャルを持つ子供達がAからZまでの死に方を見せてくれるような作品が印象に残りすぎていて、いつ猫が死ぬのかとはらはらしながら読んでいましたが、ぜんぜんそんな物騒な展開にはならずほっとしました。

いや、ゴーリーらしいどこか不穏な空気は確かにありました。繰り返し描かれる「荷物」「落下する壷」「墓石」といったモチーフも、なんだか不気味。しかしこの猫たちは、そんな空気の中にあってなお、ひたすら飄々としてマイペースなのです。
もしかしてこの人、猫のそういう自由なところが好きだったのかもしれません。

親子猫だけの写真集 “Loving in the Sun”

以前Cats in the sunも紹介したハンス・シルベスター氏の写真集、もう一冊買ってしまいました。こちらもロケ地はギリシャですが、テーマを「親子」に絞っているのが特徴的です。母親にじゃれついたり吸い付いたり運ばれたりするふかふかの毛玉のような仔猫たち。やさしく、時には厳しい目で仔猫たちを見つめる母猫。。
眺めているだけでもうおなかいっぱいになります。

著者も前書きで書いているように、猫は意外なほど愛情深く、親子の絆が深い動物なのです。そして、子供を大事にする野良の母猫は普通こんなに子育ての様子を人に見せてくれたりはしません。そんな猫の親子をここまで生き生きととらえられたのは、猫と共存する島の風土と著者の長年に渡る猫ストーキングの賜物なのでしょう。

猫SFのド定番「夏への扉」

ド定番らしいということは知っていたのに長らく読むのを忘れて積んでいたのを思い出して、読んでみました。

信頼していた人達に裏切られ、すべてをむしりとられたさえない科学者が、タイムトラベルを経て「夏への扉」を見つけるまでの大冒険。タイトル通り爽やかで、胸のすくような作品でした。「過去を懐かしむより未来への可能性を信じる」というテーマからも、現在の生活に疲れ、鬱々としている人には特に読んでほしいと思いました。50年前の作品にもかかわらず21世紀の描写が意外とよく出来ているのも面白い。猫の出てる場面は思ったより少なめだけど、その活躍ぶりは文句なし。”護民官”ピートと名づけられたその雄猫の勇敢さ、気高い精神の美しさには感服です。

それにしても、なんでこんなにメジャー感あふれる作品が未だに映画化されていないんでしょうか。日本人が好きなSF第一位といわれることもあるらしいし、日本で映画化っていうのもありだよなあ。ピートの乱闘シーンを完全再現してくれたらそれだけで見に行く価値はある。

猫の宇宙―向島からブータンまで

作家・芸術家で「路上観察学」の第一人者でもある赤瀬川 原平氏による、ナマ猫(街の野良猫)と置き猫(猫の置物)で構成されたフォトエッセイ集。

野良猫はお世辞にも綺麗とはいえない。世界各地のお土産屋で買ってきたらしい「置き猫」たちも、特段可愛いわけではない。しかしそれらの写真に確かに強烈な「猫らしさ」のエッセンスが感じられるのは、さすが長年「観察」者をやってきたキャリアというものでしょうか。壁のひび割れを落雷に見立てて、手前に置いた招き猫が「魔術で霹靂を呼んだ」としてみたり、紐に繋がれた猫ばかり並べてみたりと、目の付け所も面白いです。本人もエッセイで言っているけど、男性ならでは一歩引いた視点での猫の描写が面白いのでしょう。

容量も文体もすこぶる軽いので、ちょっと気分転換したいときにパラパラ見るのには最適だと思います。

しかし、久しぶりに読んでみたら、なんだか原点に帰ったような気持ちになりました。ああ、こういうのがやりたくて私も猫の置物を集め始めたんだった、そして、こんな猫ブログをやりたいとずっと思い続けていたんだ。

猫語の教科書

猫のしぐさや鳴き声の意味を解説した普通のハウツー本かと思って買ったら、違いました。

まだほんの子猫のとき、母を亡くすという不幸にあって、私は生後六週間で、この世にたったひとり放り出されてしまいました。

という本編の書き出しからわかるように、なんとこれは、とある猫が「人間と共生する方法」について説いた猫向けの教育書だったのです。

人間の男をおとし、家ごと乗っ取る方法からはじまって、うまく人間を操縦する方法が全編実に丁寧に、そして冷静に綴られていて、いちいち「あの行動はそういう魂胆だったのか!」と感心してしまいます。(「声を出さないニャーオ」の使い方、とか。。)まあ、「著者」曰く「猫に征服され、所有物を奪われことに喜びを感じる変わった生き物」であるところの私たち人間は、ただただその手口に翻弄されるしかないのですね。

グッときたのは、「人間との愛情」について書かれた章。人間を徹底的に見下している著者ですが、そこには確かに愛が存在する、と述べてくれています。この辺ポール・ギャリコ氏の壮絶な妄想力を感じつつ、やはり嬉しく思い、ますます猫たちが幸せに暮らせる世の中になるよう祈らずにはいられません。

猫写真の撮り方指南書!

動物カメラマン、岩合 光昭による猫の撮り方を解説した本。・・・と言っても、絞りがどうとかピントの合わせ方とか、詳しい写真技術の話ではなく、被写体である「ネコさま」にいかにしてお近づきになり、写真を撮らせていただくかということを書いたエッセイです。

  • メスよりオスの方が仲良くなりやすい
  • ネコは人間をよく観察しているのでこちらの考えはお見通し。ドジを笑ってプライドを傷つけたりしないこと
  • 演出をつけようと思わず、ネコの動きに合わせてカメラを動かすこと
  • ネコが喜ぶことをしてあげればお返しにサービスしてくれる

etc etc… さすが数十年も猫の追っかけやってる人の言葉には具体性と説得力がありますね。まあ、猫撮りたさに目がギラギラしている人に対してもっとも効果的な言葉に集約するとすれば、とりあえず「落ち着け」ってことなのでしょう。私も気をつけます。。

撮影例、著者自身の撮影姿など、白黒ながら写真も豊富。撮影に向かう電車の中でさくっと読んで心を落ち着けるには最適の本ではないでしょうか。